holly1958’s diary

小説の感想とか。読む本がなくなったらどうぞ。

探偵小説の文学性-冬のオペラを読んで-

軽い気持ちで読み始めたのだが、僕の中で非常にしっくりくる小説だったので感想を書きたい。 叔父に雇われ不動産屋で働く19歳のわたし・姫宮あゆみは、勤め先の二階に越してきた名探偵・巫弓彦に自分を彼の記録者にしてくれないかと申し出る、というのが物語…

リトル・シスター(かわいい女)を読んで

うーむ、というのが読後すぐの感想である。訳者あとがきで、村上春樹氏が述べていたように、ミステリ小説としてはプロットに穴がありすぎるように思える。(あえてここで述べるようなことはしないが) 物語は二度三度とその様相を変えるので、驚きはあるものの…

Remember of the レイ・ブラッドベリ

レイ・ブラッドベリという世界観 ブラッドベリについて書こう!と思ってから数日が経ったが、どうしてももう一度読み返す気がしない。面白くないとか、アホほど長いとかそんなことは全然なくて、むしろ彼の短編は魅力に溢れている。うまく言えないが、僕の中…

『ティファニーで朝食を』ホリー・ゴライトリーの蠱惑的な世界

祝ツイッター初投稿&はてなブログ開設。 しかし難しいねツイッターもはてなブログも。一向に使いこなせる気がしない。現代っ子はどちらも完璧に使いこなすのだから、皆、偉大なるシステムエンジニアの卵なのだと思う。 『ティファニーで朝食を』について 記…